免疫を明らかにするために、生物の研究者だけではなく、私たち化学を専門とする研究者の活躍も大きく期待されています。化学を用いて生物を理解しようとする、この新しい研究分野はケミカルバイオロジー(Chemical Biology)といわれています。私たちは有機合成化学技術による新しい化合物を開発し、それを遺伝子工学と組み合わせて免疫研究に取り組んでいます。

免疫反応が起きるとき、病原体が体に入ったときに、分子や細胞がどう動くのでしょうか?プローブという分子の目印をたんぱく質分子や細胞に取り付け、そのプローブの細胞や体の中での動きを観察すれば、免疫の反応が起きるときに分子や細胞がどのように動いているかを理解することができます。分子と分子が出会い化学反応を起こしたときだけ光るプローブがあれば、いつ、どこでそのような反応が起きたのか、どのくらいの分子がその場所に集まっていたのかわかります。共同研究をしている吉岡芳親先生(大阪大学)はMRI(磁気共鳴イメージング)を用いて生きた動物の体の中を見ています。私たちの開発するプローブを使えば、MRIを用いて、生きている動物の体の中で起きる免疫反応によって細胞や分子がどんどん変化していく様子が観察されるでしょう。

プローブ

このように私たちは化学と生物学の技術を使って、免疫反応の様々に異なった特徴を知るためのプローブを開発し、生体イメージングを通じて、いままでわからなかった免疫ダイナミズムの理解を目指しています。

2010/08/05 15:18

サブテーマ3 リーダー
菊池 和也菊地 和也 / Kazuya KIKUCHI
研究分担者
吉岡 芳親吉岡 芳親 / Yoshichika YOSHIOKA