7. 先願主義、拡大先願

ip_07_fig1.png 上記の特許要件以外に大事なことは、もし複数の人が同じ発明をした場合に、特許庁に早く出願した人のみの発明が登録される可能性を持つということです。先願主義といいます。大分昔の話になりますが、植物の遺伝子組み換え技術について米国企業のモンサントが、ドイツのマックスプランク研究所に1ヶ月遅れて出願していました。現在、モンサントは遺伝子組換の植物の販売では世界でトップのシェアを持っていると思われます。企業の場合は、事業戦略で企業に利益をもたらすのであれば特許を買うことも選択肢の一つですが、営業ができない研究機関や大学で、先願に負けると論文には出せますが、特許を得ることができなくなります。したがって、特許出願ができる状態になれば、可能な限り早く出願することが大事です。
 拡大先願というのは出願してから1年半は、その出願内容を出願人以外は誰も知ることができませんが、いずれ公開されるというものです。新たな出願をした時から1年半前の間に未公開状態の同じ発明が出願されている場合は、先の発明がいずれ公開されますので、新たな出願から見れば先願になります。拡大先願と言います。

〔文責:知財戦略コーディネーター 前田裕司〕


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