サイエンスカフェを行いました。
第三回 免疫の不思議

サイエンスカフェで話す菊地教授


2011年1月18日(火)午後 6:30よりアートエリア B1(ビーワン)で、審良 静男教授と黒崎 知博教授、難波 美帆准教授(早稲田大学)を招いてサイエンスカフェを行いました。

審良教授は、最先端研究開発支援プログラム(審良プロジェクト)の中心研究者として、「自然免疫による獲得免疫活性化機構の解明」に取り組んでいます。また黒崎教授は、審良教授が拠点長を務める免疫フロンティア研究センター(IFReC)で、「Bリンパ球の活性化制御メカニズム」などを研究しています。


写真で見る当日の様子 (クリックすると大きな写真を表示します)

note note note note note note note note note note note note note note note

カフェマスター・レポート ~ 今回のカフェのふりかえり

参考図

自然免疫と獲得免疫


審良さんがリードする <最先端研究開発支援プログラム審良プロジェクト> のゴールは、免疫機構の統合的な理解です。上の図は、いま <わかっている> 免疫機構の全体像を、専門外の人に説明するものですが、これを読み解くと <わかっていないこと> が見えてきます。

たとえば 「免疫の機構は全身で同じなのか?」「右手の傷口から病原体が体に入ったら、左手や足の方ではどんな免疫反応が起きるのか?」 といったことは、この図からは分かりません。ここ数年間で免疫研究は大きく進み、細部に関する膨大な知見が得られました。しかし一方、体全体のつながりは複雑すぎて本格的な研究はこれからです。審良教授や黒崎教授が言う「統合的な理解」とは、免疫に関してすでに分かっていることを <体全体> を貫く秩序で体系化し、免疫機構を根底から理解するという意味です。

今回のカフェでは黒崎さんに獲得免疫の、審良さんには自然免疫の説明をお願いしました。残った時間は会場からの質問を中心に、免疫に関する多様な話題をじっくりと、時折笑いも交えながら語り合いました。

様々な形で世に溢れる "免疫力" という言葉とその使われ方をどう見ているか。宇宙人が、未知の病原菌で攻めてきたらどうなるのか。世界の最先端を行く免疫学者を前に、参加者全員が <免疫の不思議> を心から楽しむような、熱いサイエンスカフェとなりました。


レポート : 岩崎琢哉 (大阪大学 大型教育研究プロジェクト支援室)



3分間ムービー "カフェ・オン・ザ・エッジ" 「審良さん、黒崎さんってどんなひと?」

参加者の声(アンケートの回答を、そのまま掲載しています)

参加のきっかけは?

自己免疫、免疫 etc 最近いろんなところで免疫という言葉が出てくるけど、よくわからないから。
「免疫」ということば、安易に使っていますが、学問としてどうかということは知らなかったので。
ライフサイエンスに興味を持っている。
サイエンスの話に興味があったので。
自然免疫に興味があったから。
NK細胞やガンをやっつけるシステムに興味があったから。
前回のサイエンスカフェが面白かったので。
サイエンスカフェを体験してみたかった。
最先端の研究をしている研究者のお話や、その雰囲気を知りたかった。
以前からアキラプロジェクトの研究内容をわかりやすく知りたいと思っていたから。またサイエンスカフェの運営方法にも関心があったから。

面白かったことや、興味を持った点は?

自然免疫が獲得免疫をコントロールするという話。自然免疫が獲得免疫を促していること。
免疫の進化の話。免疫能力の遺伝がどの程度なのか。
先生が情熱的だった。最後のほうに先生方がビジョンを語っている姿や話が面白かったです。
免疫のイメージングに取り組まれた目的。
1回目、2回目のラボカフェでお聞きした内容が今回でつながって、研究のダイナミズムのようなものが伝わってきました。
会場のコメントに対する先生方の熱心な反応が興味深かった。
免疫システムってすごい連携プレーだとわかりました。素人には少し難しかったけど、すごいのはわかります。
自然免疫と獲得免疫があり、ダブルチェックを行っていること。ダブルチェックシステムの存在と両者の支配関係。
顕微鏡では見えない抗体でさえその動きを捕らえるとは凄い技術。
誤認識させてガン細胞をアタックさせる方法。

難しいと感じた点は?

システムの階層性、難題です。
NK細胞とマクロファージがごっちゃになりました。
細かい名前とか。つながり方は難しかったと思います。新しい、はじめての言葉がたくさんありました。本読みます。
"役者"が多いこと。「経路が複雑なこと」をすっきり伝えるのが難しいということ。
免疫とがんとの関係がわかりにくかったです。

その他、ひとことコメントをどうぞ。

また第4回もやってください。
お二人の先生の研究に関する情報、HPなどで勉強したいと思います。
予想以上にお二人の先生方の話が分かりやすくて正直驚きました。今回の参加者はおそらく科学に関心の高い層が多いと思いますが、この先生方の説明であれば科学嫌いの人相手でも面白いベントになるのではないかと感じました。
たくさんのカフェを期待します。研究の進行に合わせて、定期的に開催していただきたいです。
基本的に、図だけでももらえたらメモが取りやすいと思いました。難波さんがうまくかみくだいて誘導してくださって、とてもわかりやすかったです。こんな風に進行できればと参考になりました。

実施要項

日時

2011年1月18日(火) 午後 6:30~8:30(開場は午後 6:00)

場所

アートエリア B1(ビーワン)
 京阪電車中之島線「なにわ橋駅」地下1階コンコース
 (地下鉄「淀屋橋駅」「北浜駅」から徒歩約5分)

ゲスト

審良 静男
 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 拠点長 / 教授

黒崎 知博
 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 特任教授
 理化学研究所 免疫・アレルギー科学総合研究センター グループディレクター

ファシリテーター

難波 美帆
 早稲田大学 大学院政治学研究科 准教授 / サイエンス・メディア・センター

進行役

竹内 裕子・高木 昭彦・岩崎 琢哉(大阪大学 大型教育研究プロジェクト支援室)

定員

約 70 名

参加費用

無料 (事前の参加申込は、不要です。)

参考データ(ダウンロード)

サイエンスカフェって、なに?

サイエンスカフェとは、カフェ のようにくつろげる場所で科学について語り合う場を指しますが、明確な決まりはなく、全国各地で盛んに行われています。

カフェ・オンザエッジとは?

カフェ・オンザエッジ は、大阪大学の免疫学者・審良 静男教授の研究プロジェクトにかかわる研究者を中心とするサイエンスカフェ企画です。これからも審良プロジェクトの研究者を招いて最先端の研究に関する話題を提供する予定です。

サイエンスカフェの楽しみ方はさまざまです。研究者の話にじっと耳を傾けるもよし、直接質問をしたり、参加者同士で意見交換を行うことも可能です。カフェの雰囲気を作るのはスタッフを含め、その場に居合わせる全員だと言われています。どうぞ、思い思いのスタイルでお楽しみください。

※ 会場での飲食や、他の方の迷惑になるような行為は、主催者側の判断で一部制限させていただく場合があります。




最終更新日:2011年1月21日

メモ

PDF ファイルの閲覧には、Adobe READER が必要です。以下のバナーをクリックすると、リンク先のページから無償で入手できます。

Adobe reader